この記事の概要
・HubSpotのコール機能のことがわかる
・HubSpotが提供する電話番号の取得方法がわかる
・HubSpotでの電話のかけ方やログの残し方がわかる
営業やカスタマーサービスの電話業務において、通話履歴の記録や共有は非常に重要です。しかし、手作業での記録は手間がかかり、情報の抜け漏れや共有の課題が生じがちです。このような課題を解決し、架電業務の効率化と品質向上を実現するための強力なツールが、HubSpotのコール機能です。
コール機能とは、HubSpotの管理画面から直接顧客に電話をかけることができる機能で、HubSpotが提供する電話番号かコール用に登録されている電話番号、サードパーティ通話プロバイダーを使用できます。
日々の営業活動やカスタマーサポートにおいて、HubSpotを通じて電話をかけることで、通話内容は自動的に該当するコンタクトの詳細ページ(CRM内)に記録されるため、チーム全体で過去の通話履歴を確認でき、よりスムーズかつ的確な対応が可能になります。
HubSpotのコール機能は、Sales Hub、もしくはServiceHubのStarter, Professional, Enterpriseプランで利用できます。コール時間はサブスクリプションによって異なり、上限が近づくとアラートが出されます。上限になると、その通話は可能ですが、その月内はコールできなくなります。
HubSpotのコール機能では、通話中にメモを取ったり、自分の音声をミュートにしたり、通話のレコーディングを行ったりすることが可能です。通話履歴やメモが顧客データに紐づけられて一元管理され、チーム全体での情報共有がスムーズに行えるようになります。
また、CRMと連携し通話の記録や分析を行い、営業やカスタマーサービスの業務を効率化してくれます。
●HubSpotからコール発信
HubSpotのコンタクト詳細画面から、ワンクリックで電話をかけることができます。携帯電話の電話帳から相手を探す必要がなく、HubSpot内で行うメールやメモなどの作業と合わせて1つの画面内で電話業務を行うことが可能になるため、業務効率が格段に向上します。
●HubSpot CRMへの通話内容の自動記録
発信・受信した通話内容を、クリックするだけで録音したり、通話内容の文字起こしを行い、HubSpot CRMへ自動で記録できます。これにより、顧客との会話の内容を振り返ることができ、顧客対応のエビデンスや新人トレーニングとしても活用できます。また、チーム全体での情報共有もスムーズです。連絡が入った時刻や、やりとりにかかった時間を確認することもできます。
●外出先での応答・記録
HubSpotのモバイルアプリを併用すれば、PCを利用できない環境や外出先でも電話の受発信ができます。モバイル経由での通話履歴もHubSpotCRMに記録されるため、外出中の対応履歴も残せます。
●メモをとる
通話中にテキストボックスにメモを入力できます。このメモは顧客データに紐づけて管理されており、メモをどこかに無くして通話内容を失念してしまう、といったことも防げます。
●ミュートにする
通話中に「ミュートアイコン」をクリックすることで自分の音声を一時的にミュート(消音)することが可能です。
●内線番号の入力
内線番号を入力したりダイヤラーにアクセスしたりするときは、「キーパッドアイコン」をクリックします。
HubSpotから電話をかけたり、受けたりするには、HubSpotが提供する電話番号を取得して設定する必要があります。
① HubSpotのアカウントにログイン
HubSpotアカウントにログイン>画面右上の歯車アイコンをクリック。左のメニューから「コール」>「コールの設定」
② HubSpotの電話番号を取得
「電話番号」タブを選択→「HubSpot番号を取得」をクリック。
→表示された案内を確認し、「次へ」をクリック
③ 電話番号の生成
「国」と「市外局番」を選択し、「番号を生成」をクリック。
④ 設定の続行と詳細入力
「設定を続行」をクリックして、番号に名前をつける。
⑤ レコーディング同意の設定
「レコーディング同意の言語」「音声」の設定で、録音開始時に再生される「通話録音に関する同意メッセージ」の言語と音声を選択。
⑥ 番号の割り当て
「割り当て」メニューから、この電話番号を使用するユーザーを選択。
*対象ユーザーは、Sales HubまたはServiceHubの有効なシートが割り当てられている必要があります。
HubSpotでは、主に以下の3つの方法で電話をかけることができます。
① HubSpotアカウントで、左サイドバーの「CRM」>「コンタクト」に進む。
② 電話をかけたいコンタクトの「名前」をクリックして、レコード詳細画面を開く。左サイドバーの「コールアイコン」をクリック。
電話をかける前に設定を更新する必要がなければ、ドロップダウンメニューから「電話番号」を1つ選択すると、すぐに通話が開始されます。
・設定を更新したい場合は、「通話オプションを開く」をクリックして、発信元電話番号などを選択・変更できます。
・「+電話番号を追加」をクリックすると新しく電話番号を追加できます。「国」のドロップダウンメニューで国コードを設定でき、適切な電話番号形式が適用されます。
③ 「ブラウザーからコール」「電話からコール」「HubSpotアプリからコール」から選択します。
・「ブラウザーからコール」を選択
コンピューターを使用してコールを行います。ポップアップウィンドウが表示されます。
・「HubSpotアプリからコール」を選択
プッシュ通知が電話機に表示されるので、タップすると、モバイルアプリのコール画面が表示されます。
準備ができたら、「通話アイコン」をクリックして通話を開始します。
① HubSpot管理画面の右上ナビゲーションバーにある電話マークをクリック。
② 検索バーにコンタクト名、Eメールアドレス、電話番号、会社名、かけたい相手の国コードと電話番号などを直接入力。
③ 「発信元」ドロップダウンメニューをクリック。発信元となる登録済み電話番号を選択。
④ コール通話アイコンをクリック。
受信トレイに入っている訪問者とのウェブチャット、Eメールコミュニケーションをしている途中であれば、返信エディターから通話ツールにアクセスできます。
① HubSpotアカウントにて、「CRM」>「受信トレイ」の順に進む。
② 左のサイドバーで、コミュニケーションをクリックして開きます。
③ 返信エディターで、「チャネル切り替え」ドロップダウンメニューをクリックし、「電話」を選択。
③ 「発信元」や「デバイス」(電話からコール、ブラウザーからコールなど)を設定・確認し、通話を開始する「電話番号」を選択します。
④ デフォルトでは最新のコール設定がHubSpotに保存されています。電話をかける前に設定を更新するためには、次のような方法があります。
・「発信元」をクリックし、別の電話番号を選択。
・「デバイス」をクリックし、「電話からコール」か「ブラウザーからコール」、または、「通話オプションを開く」をクリックして、通話ウィンドウを開き、設定を編集。
⑤ 準備ができたら電話番号を選択。通話ウィンドウが表示され、通話が開始されます。
通話後に記録を残すことで、チーム全体での情報共有やフォローアップがスムーズになります。以下の手順で、通話の記録・メモ・評価などをログとして保存できます。
① 通話が終了すると、「コールログの記録画面」が表示されます。
ここでは次のような内容を記録できます。
▪ コールの成果
「応答あり」「留守番電話にメッセージを残した」「話し中」「応答なし」など、通話の結果をドロップダウンから選択します。
▪ メモを入力
会話中に得た重要情報や、次回対応のポイントなどを自由に入力できます。このメモはコンタクトのタイムラインに記録され、後から確認・共有できます。
▪ 通話品質の評価
通話中の音声品質を「良い」「普通」「悪い」などから選び、システム改善に役立てることができます。
▪ フォローアップのタスク作成(オプション)
次回の対応でフォローアップが必要な場合は「タスクを作成」をクリック。自動でリマインダー通知も設定できます。
▪ 関連レコードの追加・編集
複数の顧客や企業に関わる通話だった場合は、「関連付けられているレコード」の欄でリンク先を追加・編集可能です。
② 「コールを保存」をクリック
すべての情報入力が完了したら、「コールを保存」をクリックして記録を完了します。
録音の音声ファイルは、コンタクトのタイムラインに自動保存されます。
HubSpotでは、独自の電話番号を取得することで、通話・メモ・録音・ログ保存のすべてをCRMプラットフォームで完結できます。導入初期の電話設定から、1回ごとの通話記録までを仕組み化することで、営業活動やサポート対応の質が向上し、チームの生産性が飛躍的にアップするでしょう。
株式会社ハレフルでは HubSpot や Salesforce の導入・運用支援 を行っております。初期設定や操作方法などから、自社にマッチしたサポートをご提案しており、CRMの導入は初めてという企業様も安心してご依頼いただけます。スコアリングをはじめ、HubSpotが有する機能についての相談や設定にも応じています。「自社にあったCRMを選定してセールスやマーケティングを効率化したい」「HubSpotの運用を依頼できる企業を探している」など、HubSpot導入に関する具体的な相談や、プランの選び方についてお困りの方は、ぜひ お問い合わせ からご連絡ください。