
「HubSpotのデータが信用できない」「重複コンタクトが多くて、どれが本物かわからない」——こんな状況に心当たりはありませんか。HubSpotは導入時点では整っていても、使い続けるうちにデータが蓄積・劣化し、気づいたときには「ゴミ箱」状態になっていることがあります。この記事では、非エンジニアの実務担当者でも実践できる5つの習慣を使って、HubSpotのデータを健全に保ち続ける運用フローを紹介します。
HubSpotが「ゴミ箱」化する原因は、ほぼ決まっています。
これらが同時進行すると、HubSpotは「使いにくいデータの置き場所」に変わっていきます。営業が同じ相手に二重でアプローチしてしまったり、メールの到達率が下がったり、レポートの数字が信頼できなくなったりと、実務への影響は小さくありません。
2025年以降は、HubSpotのAI機能(Breeze)がデータを読み取って活用する場面も増えており、「汚いデータをAIが読んでも、間違った分析結果しか出てこない」という状況になっています。データ品質を保つことは、地味な管理業務ではなく、ツールの効果を最大化するための前提条件です。

重複対策の基本は、HubSpotに標準搭載されている「重複管理ツール」を定期的に確認することです。
手動マージの手順(実務担当者でできます)
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マージすると、2件のアクティビティ履歴や関連付けはすべて1つのレコードに統合されます。最初に開いたレコード(プライマリー)の情報が優先されるので、「正しいデータが入っている方」を先に開くのがポイントです。
マージ前に知っておきたい仕様
おすすめルーチン:「データ管理 > データ品質 > 重複を管理」を週1回確認して、候補をまとめて処理します。重複が一定件数を超えたときにアラートを送る設定もできるので、見逃し防止にも活用しましょう。
「プロパティが増えすぎて、レコード画面がカオス」という状態は、多くのHubSpot利用企業で起きています。増える主な原因は「インポート時にとりあえず新規作成した」「外部ツールが自動でフィールドを生成した」「キャンペーン終了後も削除していない」などです。
整理の判断基準
アーカイブの手順(権限があれば実務担当者でできます)
HubSpotの設定画面から「プロパティ」を開き、整理したいプロパティを選んで「アーカイブ」をクリックします。このとき「どのフォームや自動化で使われているか」が表示されるので、影響がないことを確認してから実行しましょう。
アーカイブしたプロパティは「アーカイブ済み」タブへ移動し、90日間は復元可能です。90日を過ぎると完全に削除されるので、後から「やっぱり必要だった」とならないよう、操作前に確認を忘れずに。
ガバナンスのコツ:「プロパティは誰でも自由に作れる」状態が最大のリスクです。「新規プロパティは申請制にする」「月1回の棚卸しタイミングでまとめて整理する」というルールを決めるだけで、増殖速度は大幅に落ちます。
データの汚れの多くは「入力ゆれ」から生まれます。「YAMADA TARO」「yamada taro」「Yamada Taro」が混在していると、メールの宛名が不自然になったり、自動化の条件設定が誤作動したりします。
Operations Hub Professional以上のプランなら自動修正が使えます
Operations Hub(現在はData Hubとも呼ばれます)のProfessional以上のプランでは、「データ品質の自動修正ルール」を設定できます。一度設定すれば、既存レコードだけでなく、新しく追加されるレコードにも自動で適用されます。
代表的な自動修正の例
設定は「CRM > アクション > 書式の問題を修正」から行えます。
注意点:大文字・小文字の自動変換は英字のみが対象です。日本語の全角・半角統一には標準機能では対応していません。この部分を自動化したい場合は、外部ツールや開発者によるカスタムコードが必要になります。
HubSpotの標準機能で一括処理できる重複ペアの上限は、Professionalで最大5,000件、Enterpriseで最大10,000件です。それを超える規模の整理や、「メールアドレスは違うけど明らかに同一人物」といったあいまいな重複には、専用の外部ツールが有効です。
HubSpot Marketplaceには Dedupely・Insycle・Koalify といった重複排除に特化したツールが揃っており、大量の重複をまとめて処理したいときに活用できます。
おすすめの使い方:最初の「大掃除」として外部ツールを使い、その後の日常的な維持はHubSpotの自動化ルールで対応するという組み合わせが、コストと手間のバランスがとれた現実的な方法です。
「データが汚れている」のは、重複や入力ゆれだけではありません。「このコンタクトは今どのフェーズにいるのか」が担当者によってバラバラな状態も、HubSpotを機能不全にします。
2つの項目の役割を整理する
この2つを混同しないことが、レポートの正確性を保つ大前提です。
よくある混乱パターンと対処法
HubSpotのデータ品質は、一度きれいにして終わりではなく、小さな習慣を積み重ねて維持するものです。まずは「週1回の重複確認」と「月1回のプロパティ棚卸し」の2つだけでも始めてみてください。続けることで、HubSpotは「信頼できるデータの基盤」として、営業・マーケ両方の武器になっていきます。
株式会社ハレフルは、HubSpot・Salesforceの導入・運用支援を行っています。「重複コンタクトが増えすぎて手に負えない」「プロパティの整理をどこから始めればいいかわからない」といったご相談もお気軽にどうぞ。
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